花粉症の点鼻薬の副作用を学ぼう。依存症を防ぐ方法も解説

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花粉症の点鼻薬の副作用にまつわる
あれこれを健康オタクが解説します。

花粉症で用いられる点鼻薬には
よく効くものがあります。
(特に市販のお薬)

鼻づまりの解消にも有効です。
 
 
鼻が詰まっちゃって息ができないよ~
苦しいよ~
そんな時に点鼻薬をシュッ!

あ~、通った。通った。
やっと息ができる。
 
 
でも、しばらくすると
ん、また鼻の通りが
悪くなってきちゃったなあ。

そんな時は
点鼻薬、点鼻薬~
シュッ!

あ~、すっきり。
 
 
と、こんな日々を送っていませんか?
 
 
とてもよく効くので、ついつい頻繁に
使ってしまいがちです。

しか~し、
こんなふうに頻繁に使っていると
困ったことになってしまいます。
 
 
あれ、さっき使ったばかりなのに、
もう鼻が詰まってきちゃった。

点鼻薬を使ったら、かえって鼻詰まりが
ひどくなったような気がする。
 
 
もしかして、副作用?
依存症みたいになっているけど大丈夫かな?

薬が効かなくなってきた気がして
心配だなあ。
 
 
そんなあなたの疑問、心配にお答えします。
 
 
結論から言うと、花粉症で用いる点鼻薬は、
重篤な副作用を引き起こすものがあります。
 
 
なかでも、血管収縮剤が入っている
点鼻薬は注意が必要です。
 
 
血管収縮剤とは鼻粘膜の腫れを
改善させる成分です。

使い始めはよく効きますが、
使いすぎると、徐々に効き目が悪くなり、
症状が悪化します。
 
 
鼻の粘膜のリバウンド現象が起こり、
鼻の粘膜が腫れたままで
 
 
鼻がつまった状態が続き、
薬剤性鼻炎という病気になってしまいます。
 
 
副作用を防ぐためには、使用期間と
使用頻度をきちんと守ることが大切です。
 
 
血管収縮剤入りの点鼻薬は、1日2回で
2週間程度の使用にとどめましょう。
 
 
1日に3~4回で1ヶ月以上も
使ってしまうようだと
薬剤性鼻炎の可能性が出てきます。
 
 
効かなくなったように感じるのは、
使いすぎによるリバウンド現象である
可能性が高いです。
 
 
こうなってしまったら、お医者さんに
相談しましょう。
 
 

 
 

では、詳しく見ていきましょう。
 
 
◆血管収縮剤入りの点鼻薬は要注意

花粉症で用いる点鼻薬は、
副作用が報告されています。
 
 
なかでも、
血管収縮剤入りの点鼻薬の使用には、
細心の注意を払う必要があります。
 
 

◆薬剤性鼻炎を引き起こす危険がある

使い方を誤ると、
効果が薄れるばかりでなく、

かえって症状が重症化し、薬剤性鼻炎を
引き起こす危険があります。
 
 

◆薬剤性鼻炎の治療は大変

薬剤性鼻炎は、一度発症すると治るまで
時間がかかります。

場合によっては手術が必要になることも
あります。
 
 

◆病院での薬剤性鼻炎の治療はステロイド

一般的な病院での薬剤性鼻炎の治療方法

血管収縮剤入りの点鼻薬の使用中止
数週間の鼻噴霧用ステロイド薬での治療

(抗アレルギー剤を併用することも
あります。)

ステロイド点鼻薬は連用しても効き目が
悪くなることはなく、ステロイド内服薬で

みられるような副作用は非常に少ないと
言われています。
 
 
通常はこの治療で鼻づまりは改善されて
いきますが、改善されない場合は、
他の問題も疑われます。

何らかの鼻炎や鼻中隔わん曲、
鼻茸(ポリープ)など元々の鼻の病気の
治療が必要になることもあります。

手術が必要になることもあります。
 
 

◆最初はしんどいが徐々に回復

最初の2~3日は鼻づまりでしんどいと
思いますが、だんだんと改善していくので
我慢してください。

1週間でかなり楽になり、2週間たつと
ほとんど元の状態に戻ると言われています。
 
 
と、病院では言われるかもしれませんが、
健康オタク的のアドバイスは
ここで終わりません。
 
 
そんなときに使える技を後ほど紹介します。
 
 

◆ステロイド点鼻薬も要注意

ステロイド点鼻薬についても、
突っ込ませていただきます。

鼻アレルギー診療ガイドライン2013年版
には以下のような記述があります。
 
 
点鼻用血管収縮薬を1日1回鼻噴射用
ステロイド薬と併用して投与することで、

鼻閉に対する高い効果と
薬剤性鼻炎の発症予防果を示す報告もある。

多数例、多施設で検証、確立が必要と
される。
 
 
鼻アレルギー診療ガイドラインとは、
お医者さんの教科書のような本です。

多くのお医者さんはこの本を参考にして
鼻アレルギーを治療します。

花粉症も鼻アレルギーの一種ですから、
花粉症の治療もこの本を参考にして
治療がされます。
 
 
ここでステロイド薬が登場していますね。
ステロイドって聞いたことありますか?
 
 
経口ステロイド薬、
つまり飲むステロイド薬は、
多くの副作用があることが知られています。
 
 
それに対して、鼻噴射用ステロイド薬は、
副作用がほとんどないとされています。

まれに見られる副作用は、鼻出血、
眼圧が高くなる、匂いを感じなくなるなど。
 
 
しかし、点鼻したステロイド薬が、
喉に流れて腸から吸収され、

経口ステロイド薬と同様の副作用を
引き起こす可能性もゼロではありません。
 
 

◆ステロイド点鼻薬も離脱が困難なことも

また、書籍「市販薬の危険度調べました」
には、こんな記述があります。

花粉症対策薬
強力ステロイド剤で依存症の危険あり

劇的な効果があるが
依存症と副作用もあり

有効成分は
ベクロメタゾンプロピオン酸エステル。

このステロイド剤の影響で
劇的に効くかわりに、

使用を止めるとリバウンド症状に襲われ
離脱が困難なのが難点です。
 
 

◆危険な成分をチェックしよう

さらに、前述の
鼻アレルギー診療ガイドライン2013年版
にも以下のような記述があります。

アレルギー性鼻炎治療薬の注意すべき
副作用と適応禁忌疾患

治療薬
鼻噴霧用ステロイド薬
ベクロメタゾンプロピオン酸エステル
フルチカゾンプロピオン酸エステル
モメタゾンフランカルボン酸エステル
フルチカゾンフランカルボン酸エステル
デキサメタゾンシペシル酸エステル

注意すべき副作用
鼻出血、無嗅覚、アナフィラキシー、
眼圧亢進、緑内障

適応禁忌疾患
呼吸器感染症、結核、真菌症、高血圧、
糖尿病.(妊婦)

治療薬
点鼻用血管収縮薬
ナファゾリン硝酸塩
塩酸オキシメタゾリン
トラマゾリン塩酸塩
テトラヒドロゾリン
フェニルプロパノールアミン塩酸塩

注意すべき副作用
習慣性、耐性、リバウンド鼻閉悪化、
難治性鼻炎、過量→昇圧、ショック、
不規則呼吸、頻脈、反射性徐脈、狭心症.

適応禁忌疾患
2歳未満乳幼児、緑内障.
 
 
あなたが使っている花粉症の点鼻薬に
これらの成分が入っていないか確認
してみてくださいね。
 
 
あなたの使っている薬にこうした成分が
入っている場合は、副作用の心配が
あります。
 
 
使用上の注意をきちんと守ってください。

そして、極力使用回数を減らすように
しましょう。
 
 

◆点鼻薬の使用を減らす技

では、使用回数を減らすための技を
紹介します。主に以下の方法です。

・鼻詰まりを解消する花粉筋膜ヨガ
・鼻うがい
・ワセリンや馬油やひまし油
・アロマ

では、詳しく見ていきましょう。
 
 

◆花粉筋膜ヨガで 鼻詰まりを解消する

2018年3月17日(土)放送の
日本テレビの世界一受けたい授業で
紹介されていた方法です。

足をちょっと開いて立ちます。

両手を後ろに回し
小指・中指・薬指を組みます。

指を組んだら、
手のひらをおしりの前で開き、
肉球を外側にひっくり返し息を吸って、

息を吐きながら前屈して
できるだけ腕を上に上げて
ストレッチしていきます。
 
 
このとき、
肉球をできるだけ外側に反らしてください。

手首を反らせたまま
胸を張って
腕をピンと伸ばします。

意識するのは
小指から腕、胸までつながる筋膜

ここを伸ばすことによって
交感神経が刺激され

鼻の中の血管が細くなります

すると鼻の粘膜の腫れが引いて
鼻の通りが良くなります。
 
 
この状態を20秒間キープします。

20秒キープし終わったら、
腕を緩めて体を元に戻します。

20秒を3セット
3時間おきくらいにすると効果的です。
 
 
※痛みを感じた方は無理をしないでください。
 
 
番組内で花粉症や鼻炎に悩む患者さんや
タレントさんが試していました。

皆さん、その効果に驚いていました。

私も、鼻がつまった時に試してみましたが、
鼻が通りました。

色々な方法を試しましたが、
これは特によかったです。
 
 

◆鼻うがいで花粉を洗い流す。

さて、ここで鼻づまりが解消した状態を
キープするために試していただきたいのが
鼻うがいです。
 
 
人肌の食塩水や洗浄液で鼻の中を洗浄し
鼻の中の花粉を洗い流します。
専用の容器も色々市販されています。
 
 
いきなり容器を買うのは
ハードルが高いでしょうから、

まずは、コップや洗面器で
試してみてください。
 
 

◆鼻うがいの洗浄液は塩+水+お湯でOK

洗浄液は、自分でつくれます。
鼻うがいの洗浄液は、塩分濃度と温度が
大事です。

塩分濃度は、0.9%が目安です。
0.9%は人間の体液とほぼ同じで
体に負担がかかりません。

生理食塩水の濃度も0.9%です。

温度は、人肌か若干高めの38~40度が
いいですね。
 
 
生理食塩水の作り方

以下の分量の塩とぬるま湯を
混ぜ合わせるだけです。

・塩 4.5~5g(小さじ1)
・ぬるま湯 500ml
 
 
※参考 小さじ1の食塩は6gです。
 
 

◆コップや洗面器の鼻うがいのやり方

人肌程度の温かさの食塩水を
片方の鼻の穴にあて前屈みの姿勢で

反対側の鼻の穴を塞いでゆっくり
吸いあげる。
 
 
片側ずつ行ってください。
洗浄液はゆっくり吸ってください。

勢いよく吸い込まないように
注意してください。
 
 
吸い込んだ洗浄液の出方は3通りあります。

・入れた鼻の穴から出る。
・反対側の鼻の穴から出る。
・鼻の奥・喉を通って口から出る。

洗面所やお風呂場で行うほうがいいですね。
 
 

洗浄が終わったら、静かに鼻をかんで、
鼻に残った洗浄液を出します。

勢いよく鼻をかむと、洗浄液が耳に入って
しまうことがあります。
必ずゆっくりかむようにしましょう。
 
 

◆ハナクリーンSでの鼻うがいのやり方

私はハナクリーンSという容器を
アマゾンで購入して使っています。

容器に粉末剤もしくは塩を入れ、
水道水とお湯を加えて温度を確認する。

前鏡の姿勢で「エー」と言いながら、
容器を押し、鼻の穴に洗浄液を流し込む。

洗浄液の出方や、洗浄後の鼻のかみかたは
コップや洗面器の場合と一緒です。
 
 
ハナクリーンSを購入すると、
専用の洗浄剤がついてきます。

洗浄剤だけでも買えますが、
私は、粉末剤ではなくあら塩を
使っています。
 
 
私がハナクリーンSで鼻うがいをする時は
容器に塩を小さじ4分の1位入れてから
水道水とお湯を入れています。
 
 
ハナクリーンSの容器には、
温度が表示される仕組みがあったり、

水道水とお湯を入れる目安の印が
ついているので、分かりやすいです。
 
 
容器を使って、
洗浄液の濃度と温度を守れば、
鼻うがいは痛くありません。

コップや洗面器でするときは
最初だけ痛みを感じることもあります。

鼻うがいと聞くと、
敷居が高いと思うかもしれません。

しかし、あの快適さをあなたにも
ぜひ体感していただきたいです。

慣れればとても心地よくなります。
 
 

◆鼻うがいはやりすぎない

鼻うがいをするととてもスッキリするので、
一日に何度もしたくなることもあります。
しかし、やりすぎは禁物。

鼻の粘膜を痛めてしまいます。
1日に行う回数は1~2回までに
してください。
 
 

◆鼻うがい後には馬油やワセリンなど

鼻うがいで鼻の中を洗った後は、
馬油やワセリンやひまし油を塗りましょう。

手に入りやすいのはワセリンでしょうか。
薬局やドラッグストアにおいています。

綿棒の先にワセリンをつけ、
鼻の中に塗る!だけです。
馬油もひまし油も同様です。

1回つけると数時間持ちます。
数時間ごとに塗るといいですね。

私は、馬油(ソンバーユ)もワセリンも
ひまし油も使っています。

ひまし油は最近知って使い始めました。
とても重宝しています。
でも匂いにちょっと癖があるかも。

最初は、ワセリンや馬油(ソンバーユ)が
使いやすいと思います。
 
 

◆アロマで鼻づまり対策

アロマでも鼻づまり対策ができます。
私はハッカ油を使ったことがあります。

北海道物産展で北見ハッカ通商のハッカ油を
購入しました。ネットでも買えます。

マスクに少しつけるとスースーして
快適です。呼吸が楽になります。

ユーカリ、ティーツリー、ペパーミント
などもおすすめです。
 
 
詳しくはまた別の機会に紹介します。
 
 

◆今日のまとめ

花粉症の副作用についてまとめると
以下のようになります。

花粉症で用いる点鼻薬は、
重篤な副作用を引き起こすものがあります。
 
 
なかでも、血管収縮剤が入っている
点鼻薬は注意が必要です。
 
 
血管収縮剤入りの点鼻薬は、1日2回で
2週間程度の使用にとどめましょう。
 
 
点鼻薬を使わない方法で鼻づまりに
対処して、極力点鼻薬の使用を
減らすことが大切です。
 
 
点鼻薬を使わない方法には、

・鼻詰まりを解消する花粉筋膜ヨガ
・鼻うがい

・ワセリンや馬油やひまし油
・アロマ

などがあります。
 
 
花粉症を楽にする方法は、
まだまだたくさんあります。

点鼻薬は、どれも
一時的に症状を抑えているだけで、

根本の原因を解決しているわけでは
ありません。
 
 
根本的な対策や、副作用のない対策を
組み合わせることで体に悪影響を防ぎつつ、
不快な症状を軽減することができます。
 
 

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